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<コラム>中国へ留学する①

【札幌駅前校 事務 森 ひとみ】

私は、高校3年生の9月から翌年の6月まで約10ヶ月間、中国の南京市に留学しました。この話をしますと、これまでもよく聞かれたことですが、「え!?中国!?何で?」と思われる方が多いです。実際、留学と聞いてイメージするのはアメリカやヨーロッパ、オーストラリアなどではないでしょうか。私も最初留学しようと思った時は、憧れのあるフランスやイギリスを考えました。しかし留学に関わる色々な方のお話を聞いて、「今行きたいと思う国は、大人になってもその気持ちは変わらないだろうからいつでも行ける。それなら多くを吸収できる高校生のうちに、候補に挙げていなかった国に行った方がより驚きがあるし学ぶこともたくさんあるだろう。」と考えるようになりました。最終的に、中国語は世界でますます重要になるだろうし、成長が著しく活気があるであろう中国に留学先を決めました。

留学を決めてから出発までは1年ほどあったと思いますが、中国語については簡単な挨拶が出来る程度で正直ほぼ勉強していませんでした。それでも私が生活出来たのは、ホストファミリーの皆が英語を話せ、また通った学校が『南京外国語学校』だったからだという理由が大きいと思います。この学校は中高一貫校で英語科・ドイツ語科・フランス語科・日本語科のコースに分かれていて、何か困った時には日本語科の生徒に助けてもらうことができました。

この学校には当時私の他にドイツ・フランス・ボリビアからの留学生が合わせて7人いて、彼らと一緒に留学生用の中国語の授業を受けて勉強をしていきました。最初のうちは英語でコミュニケーションをとることが多かったのですが、3ヶ月ほどで普段の生活で使う中国語を覚え、中国人との会話だけではなく留学生の皆とも中国語で話すことが多くなりました。語学留学ではこの最初の3ヶ月がとても大事な期間だと思います。留学経験のある方は皆さんそう言われますし(この方とか、この方とか)、多くの短期留学で3ヶ月程度を推奨するのはこのためだと思います。実際、私の場合中国語の授業自体は週2~3回1~2時間程度だったと思いますが、とにかく目についたり耳に入ってきたりした単語や熟語の意味を辞書で調べてマーカーを引き、全てノートに書いて覚えるようにしました。重複もありましたが、最終的には5冊ほどの単語帳が出来て、日記を書いたり話したりするのには基本的に困らない程度の中国語能力を習得しました。

中国語の授業時間以外は、その学校に通う生徒と一緒にクラスで通常の授業を受けました。しかし留学最後の方になっても授業を理解するのはとても難しかったです。やはり会話には困らないといっても、授業で使う言葉や尚且つとても早口な説明は聞き取れませんでした。それに加えてその学校に通う生徒は優秀で勉強内容自体も高度であり、少しは理解出来るのではないかと予想していた数学もさっぱりわかりませんでした。生徒は家でも何時間も勉強しており本当に熱心で、私も負けられないという気持ちになったのを覚えています。

また外国語学校というだけあって語学の授業はその言語で行っており、日本語科の生徒は中学1年生の時点できれいな発音でしっかり会話出来る生徒も多く、とても驚き感心しました。語学については英語科の生徒と一緒に授業を受けました。印象深かったことは、毎回授業では生徒が1人5分間スピーチをしていたのですが、私も順番に入れてもらって、日本の紹介をしたことです。私が選んだテーマは『着物』。着物の歴史や着方などをインターネットで調べて、英文にしてスピーチしました。留学して間もなかったので発音や文法はかなり間違いが多かったと思いますが、皆興味を持って聞いてくれました。スピーチ後にはいくつも質問が出てさらに説明することになり、理解出来ない部分を色々お互いに言い換えたりして理解を深めていくことが難しくもとても楽しく、すごく良い刺激になりました。

他にも留学中の生活や私が利用した留学制度など色々ありますが、それは次回以降のコラムで紹介します。


著者プロフィール

帯広三条高校卒、北海道大学経済学部卒。高校3年生の秋から約1年間南京外国語学校へ留学。帰国後わずか6ヶ月で北大合格を勝ち取る。卒業後3年間の事務職を経験し、現在、札幌駅前校事務担当。

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