(本稿は雑感になります)
筆者は本校に入職して2年2ヶ月、社会人になって6年になりますが、今日ほど心が震えた日はありません。今日は札幌医科大学の合格発表であり、生徒の一人であるHさん(本科生)が医学部医学科に見事合格しました。
Hさんとは入職直後に出会いました。当時の彼女はどこにでもいる普通の生徒で、(こんなことを言ったら怒られますが)知的な印象はあまり受けませんでした。実際1年目の共テ得点率は7割に満たず、医学科は厳しいのではないかと思ったのが正直なところです。
しかし、その予測はまったく誤りでした。Hさんは決してありふれた生徒ではなく、私が人生で出会った人で最も努力できる、努力し続けられる人だったのです。彼女の姿を見ていると、これまで自分自身がした努力はいかにちっぽけで、同じ“努力”という言葉を使うのが恥ずかしくなる感さえ抱きます。
2年目には毎日7時過ぎから21時まで、机にかじりつくように勉強していました。私が見ている限り、本校在籍生の中で誰よりも努力していましたが、そのような生活を1年続けても届かないほど医学科の壁は高く、3年目に突入しました。
着実に学力は向上しているものの、模試の結果が振るわなかったり、プレッシャーを感じたりして涙を流していた日を私は知っています。「もう伸びしろはない」「分不相応な夢だった」との思いに支配されて、絶望したこともあったでしょう。年下を含む友達が先に合格した時は、焦りや羨望を覚えたかもしれません。しかし、どんなにネガティブな感情になっても、周りにどんな出来事があっても、Hさんは必ず21時まで問題を解き続けていました。
「どうしても医師になりたい、人の命を救いたい」
この強い意志が並外れた努力の原動力となって合格に導いたのであり、あくまでも本校の学習環境や教職員のサポートは、それを手助けしたに過ぎなかったと思います。
世の中は努力が必ず報われるほど甘くなく、ともすれば理不尽で不条理なことで溢れていますが、強い意志を持って日々実行すれば夢が叶うことをHさんは証明してくれました。これまでの努力に敬意を表するとともに、感動を与えてくれたことにお礼を言います。
今日10時に一緒に合否を確認したこと、喜びの第一声を聞けたこと、そしてこの上ない笑顔を見られたことは、私にとって一生の思い出になりました。今度は6年後、誰かの笑顔をつくる医師になってくれることを心から願っています。


